移動式オービスの基本知識
設置場所を簡単に移設できる新型オービスについて解説します
移動式オービスとは?
従来の固定式オービス
オービスとは、自動速度違反取締装置というスピード違反車輌を計測・撮影する装置です。道路上にレーダー波を照射する大きなアンテナ部があり路肩などにカメラ装置が設置されています。また舗装道路の下にループコイルを埋設して計測するタイプも存在します。いずれも敷設工事が必要な大型な装置です。
設置場所
生活道路やゾーン30などを中心に広がっています。最近は幹線道路やバイパス、また高速道路での運用も増えてきました。深夜でも雨天でも行なわれます。ネズミ捕りと異なり、違反車両を停車させ切符処理を行なう場所が不要の為あらゆる場所に設置できますし、数時間で場所を移動させることが可能です。設置場所の手前には「速度違反自動取締中」などの表記で看板が置かれていることが多いのですが、東京都や愛知県などでは看板を設置せずに運用されています。
新型の移動式オービス
移動式オービスは運搬や移動が可能な小型のオービスです。場所の固定化を防ぐ為と共に敷設の難しい生活道路でも速度違反を減らす目的があります。形状は、三脚にカメラを載せた小型のタイプと、白いロボットの様なタイプがあります。いずれも固定式オービスと比べると、接近するまで気づかない形状と大きさになっています。
種類
SENSYS SSS レーダー式
初期に確認されたポール状のオービスです。埼玉県北本市と岐阜県大垣市の2箇所(計2機)設置されています。この装置は、元々2014年に埼玉県さいたま市北区と川口市に設置されていましたが、2016年に現在の場所へ移設されました。スウェーデンのSensys Gatso Groupが製造した製品でレーダーにより計測します。最新のレーダー探知器は、このオービスに対しレーザーとGPSによるW対応が可能となっています。
LSM-300-HK レーザー式
今後全国的に主流になると予想されるタイプです。東京都や愛知県など全国の多くの場所で使われています。東京航空計器株式会社の製品で、特に注意すべき仕様として計測にレーダーでなく〝レーザー〟を利用しています。よって現在流通しているレーダー探知機は全く反応しません。
SENSYS MSSS レーダー式
現在稼働中の新型オービスの中で一番コンパクトで、特に夜間にこれを見つけることは至難の技です。埼玉県と岐阜県内の様々な場所で目撃されています。岐阜県では河川の堤防道路のほとんどスペースが無い場所にも設置されたことがあります。SSSと同じくSensys Gatso Groupの製品です。
LSM-300 レーザー式
今後全国的に主流になると予想されるタイプです。
特に注意すべき仕様として、計測にレーダーでなく〝レーザー〟を利用しています。
よって現在流通しているレーダー探知機は反応しないようです。
導入履歴
導入都道府県 2018年10月現在
埼玉県・岐阜県・愛知県・富山県・大分県・北海道・神奈川県・栃木県・静岡県・兵庫県・長野県・香川県・宮崎県・岩手県・秋田県・島根県・東京都・滋賀県で稼働中または導入決定です。
また、導入の噂や動きがある県は、山梨県・千葉県・福岡県・岡山県・奈良県です。
2014年10月 警視庁が生活道路でも取り締まり可能な新型オービスの導入を発表
2014年11月 埼玉県の2箇所で移動式オービスの試験運用が開始される
2016年3月 岐阜県大垣市に仮固定式オービスが設置される
2017年4月 愛知県内で初めて小型オービスによる取り締まりを実施
2017年9月 富山県2台追加して3台体制へ
2017年11月 北海道に新たな新型オービスが登場
2018年2月 長野県導入
2018年2月 兵庫県も2台導入
2018年2月 香川県で可搬式2台導入
2018年2月 宮崎県で可搬式LSM-300を1台導入
2018年3月 岩手県警がLSM-300導入
2018年3月 神奈川県内でLSM-300が目撃される
2018年4月 秋田県で運用開始を発表
2018年4月 岩手県で運用開始
2018年4月 島根県で導入を発表
2018年7月 東京都で運用開始
2018年8月 東京都の首都高速で運用される
2018年9月 栃木県で運用開始
2018年9月 滋賀県で運用開始
詳しい時系列や地域情報は下記の記事をご覧下さい
取締実例集
埼玉県北本市 国道17号線 上り方面 新型移動式中型オービス(iMオービス)
稼動開始直後に撮影した動画
高速道路初! 新型移動式中型オービス(iMオービス)
高速道路で初めて運用されたLSM-300-HK
移動式小型オービス(iSオービス)愛知県で初撮影
愛知県で初めて運用された可搬式オービス
深夜に黒い移動式小型 iSオービス
日中だけなく、深夜の幹線道路やバイパスでも、小型や中型の移動式オービスが運用されるようになりました。
移動式オービス速度取締実施中の電光掲示板
埼玉県内の主要道路の電光掲示板(道路情報板)に「移動式オービス」の文字が表示。
初めて表示されたのは、2017年12月15日夜22時~翌日16日の02時頃。
その後は週に2~3日深夜に表示されるようになりました。
撮影されたら?
ピンク色のフラッシュが目撃されたようです
移動式(IM)オービス 埼玉県警 三郷JCT付近発光の瞬間 発光の瞬間
- 1.通知書が自宅に届きます(封筒またはハガキ)
- 2.指定された場所へ出頭します(警察署)
- 3.取り調べ(違反内容の確認、赤切符)
- 4.簡易裁判所へ出廷する(罰金の決定と納付)
- 5.停止処分者講習(数時間、約1~3万円)
- 6.免許証の返却(免停期間が終了)
より詳しい流れは下記のページをご覧下さい
オービスガイド ≫対応アプリ
ドラコミ/オービスガイド/オービスラジオ
音声や警告音でオービスの接近をお知らせするアプリや
Twitter上の取り締まり関連ツイートを読み上げ機能で確認できるアプリを紹介致します。